# アナリティクスに関する基本概念
アナリティクスを介し、イベントとプロパティの集計に基づき特定の指標をすばやく作成・データ結果をチャート形式で表示・指標の変化傾向を観察・多次元の相互比較分析を実行できます。この章では、TEアナリティクスのコアコンセプトをご紹介します。
イベントとプロパティの詳細についてはデータ管理をご参照ください。
# 分析指標
分析モデルページの左側にある「条件指定エリア」で必要な分析指標をすばやく作成し、複雑なSQLコードを使用せずに数秒でデータを取得できます。
イベント分析モデルでは、分析指標の定義は非常に柔軟で、分析の粒度に応じてイベントとプロパティを自由に組み合わせることができ、四則演算に基づいて数式分析指標を取得することもできます。
リテンション分析などのモデルでは、リテンション率、離脱率、転換人数などの分析指標の計算ロジックが決まっています。イベント選択後、統計時間範囲を設定するだけで結果が得られます。
もちろん、プロジェクト指標を直接構築した場合も、作成した指標を分析で使用し、統一された分析定義を確保することもできます。詳しくは指標を参考にしてください。
# 分析期間
分析期間はイベントが計算に使用される時間範囲を決定します。同じ指標でも異なる分析期間に異なるデータ結果が出ます。プロパティ分析とSQLクエリを除き、その他モデルは分析時に分析期間を設定する必要があります。
左側のオプションから、過去7日など、「今日」を基準とした動的期間をすばやく選択できます。また、分析期間をカスタマイズし、開始日と終了日をそれぞれ選択することもできます。
動的期間に加え「固定期間」、つまり「当日」と変わらない特定の日付を選択することもできます。「固定期間」を選択すると「今日」より先の日付を選択できます。終了時間が「固定期間」の場合、開始時間は「固定期間」のみ使用できます。
# タイムゾーン
プロダクトのユーザーが異なるタイムゾーンに分散している場合、分析でタイムゾーンを処理するためのロジックをTE側で設定する必要があります。複数のタイムゾーンでユーザーデータを収集する必要がある場合は、イベント送信する際にタイムゾーンフィールドを介してイベントが発生したユーザーのタイムゾーンを記録し、プロジェクトのタイムゾーン設定でマルチタイムゾーン機能を有効にする必要があります。
分析する際に、分析の粒度を統一するために、表示時間帯を選択する必要があります。 TEシステムではタイムゾーンの記録と表示の標準として協定世界時 (UTC) を採用しています。TEは世界各地に送信時のタイムゾーンに基づき、世界中の様々なタイムゾーンのイベント時間(#event_time) を計算します。タイムゾーンの相違による差異の発生を回避できます。
データ送信時にタイムゾーンが無効である場合、または選択したイベントにプロパティが存在しない場合、オフセットはありません。
例えば、UTC-8 タイムゾーンのユーザーは現地時間 2022-12-31 20:00:00 に登録し、別のUTC+8 ユーザーは現地時間 2023-01-01 12:00:00 に登録し、二人のユーザーが実際に同時に登録したとします。管理画面の表示タイムゾーンが UTC+8 に設定されていた場合は 1 月 1 日、表示タイムゾーンが UTC-8 の場合は 12 月 31 日が新規ユーザーとしてカウントされます。
DANGER
イベントタイム以外に、他の時間タイプのイベントプロパティも表示タイムゾーンにオフセットされます。時間タイプのユーザープロパティはオフセットされません。
# 分析主体
ユーザーのリテンション率、転換率、または異なるインターバルの分布を分析する場合では、最初に「ユーザー」の定義を決定する必要があり、TEでは「ユーザー」は「分析主体」とも呼ばれます。
デフォルトで分析モデルは、TEユーザーID (#user_id)を利用して分析します。プロジェクト分析主体で、カスタム分析主体を作成することができ、モデルとタグ・コホートで使用することもできます。
TEユーザーIDがゲーム内のキャラクターに対応すると仮定すると、同じアカウントで複数のキャラクターを作成できます。分布分析モデルが「アカウント」のログイン日を分析すると、同じ日にログインしたキャラクターがあれば、そのアカウントにログインイベントがあると見なされます。リテンション分析では、キャラクターとアカウントの 2 つの観点から観察し、より正確なデータ結果を取得することもできます。
TEユーザーIDと同様に、カスタム分析主体も行動シーケンスページにドリルダウンし、各分析主体の詳細な行動を確認することもできます。
# その他紹介
コアコンセプトを理解できましたら、次の章でモデルの一般的なロジックをご紹介します。